洋楽

スクール・オブ・セブン・ベルズってどんなバンド?感動の最新作までを振り返る

School of Seven Bells(スクール・オブ・セブン・ベルズ)

惜しまれつつもアルバム4枚をこの世に残し活動を休止した、アメリカはブルックリン発のインディ/ドリームポップバンド。

この記事では、そんなSchool of Seven Bells(スクール・オブ・セブン・ベルズ)のアルバム・楽曲を総まとめし、彼等の魅力を再確認したいと思う。

School of Seven Bells(スクール・オブ・セブン・ベルズ)ってどんなバンド?

2007年にシークレット・マシーンズのギタリストだったベンジャミン・カーティスとオン!エア!ライブラリーのアレハンドラ・デヘザ、クラウディア・デヘザの双子姉妹によって結成されたバンド。

メンバー構成

メインヴォーカル:アレハンドラ・デヘザ

ギター:ベンジャミン・カーティス

コーラス/キーボード:クラウディア・デヘザ

「School of Seven Bells」のバンド名の由来は?

3人が一緒に活動していた当時、夜中のPBS(アメリカの公共放送サービス)で偶然特集が放送されていた、1980年代に南米に存在していたかもしれないという伝説のスリ養成学校、”School of Seven Bells”が元になっている。

「School of Seven Bells」の影響元となるアーティストは?

彼等のインタビュー記事を読むと、自身らの音楽に対するマインド面では( Kraftwerk, Wire, Beyoncé, New Order, Blonde Redhead)などのミュージシャンからの影響を受けていることを語っている。

また、サウンド面ではMy Bloody ValentineやCocteau Twinsの影響を感じさせながらも、Siouxsie And The Bansheesの楽曲をカバーしたりするなど非常にポップさも持ち合わせ聴きやすいメロディが彼等の何よりの特徴だ。

School of Seven Bells(スクール・オブ・セブン・ベルズ)のアルバムをおさらい!!

1stアルバム「ALPINISMS」(2008)

https://www.youtube.com/watch?v=1An2pjS4mKE

双子姉妹の幻想的なヴォーカルに、ギターのレイアウトがいくつも重なる彼等の代表曲『Half Asleep』

1stアルバムは、バンドのデビューアルバムとしては実験的な要素が強いアルバムと言える。オープニングを飾る呪術的な『iamundernodisguise』に始まり、各楽曲にはポップさとインディバンドならではの一癖ある混沌さが混じりあっている。


かくいう1stアルバム『ALPINISMS』はルネ・ドーモルの小説『類推の山』からインスピレーションを受けているそう。

小説を読むとわかるが一筋縄ではいかない冒険小説であり、アーティスト自らが登山家集と位置付けるこの1stアルバムは、人生の探求家である我々の心を揺さぶり続ける楽曲集になっている。

https://www.youtube.com/watch?v=Yw_WcaZZj0o

2ndアルバム『disconnect from desire』(2010)

https://www.youtube.com/watch?v=nWtXttiKBzs

1stアルバムで見せた美メロを継承しつつ、よりビートを強めたバンドサウンドとなった2ndアルバム。

アルバムのタイトルはブライアン・イーノ(Brian Eno)がピーター・シュミットと共同で制作したカードセット『オブリーク・ストラテジーズ(Oblique Strategies)』の一節より引用されている。

https://www.youtube.com/watch?v=NAg8L9snDTM

アルバム内の各楽曲は1stアルバムに比べ、浮遊感が増したものとなっている。また、ヴォーカルの歌声のエコーが強く、メロディに余韻が残り仕組みだ。

彼等の作る淡く、切ないメロディとの相性がより高まってさながらMy Bloody ValentineやCocteau Twinsが引き合いにだされることがよく分かる。

3rdアルバム『Ghostly』(2012)

https://www.youtube.com/watch?v=2NdE2zoQWQ8

双子姉妹の片割れ、クラウディアの脱退によりバンドの最大の特徴であった美しいハーモニーが失われることに…

しかし、そんな不測の事態にも動じることなく対処したアレハンドラとベンジャミン。多重録音を駆使し、双子のハーモニー部分を補うとともに、よりデジタルサウンドを楽曲の全面に出すことで新たな切り口を開くことに成功した。

サポートメンバーも含め、バンドはヴォーカル、ギター、キーボード、ドラムとミニマルな体系だが、音の隙間を縫うように練られた各楽器の作り込みが見事。

EP『Put Your Sad Down 』(2012)

https://www.youtube.com/watch?v=5TRcJTcXM2Q

バンドの要であり、優れたギタリストでもあった故ベンジャミン・カーティスの死の直前に出されたミニアルバム。

この当時、まだベンジャミンが癌であることは発表されてはいないものの、アルバムのアートワーク及び表題と、各楽曲の歌詞で綴られる悲しみを見るに既に病気であることが分かった上で作られたもののようにも思う。

デジタル配信とレコード販売のみながらも、非常に聞き応えのある楽曲が揃っている。

4th(ラスト)アルバム『SVIIB』(2016)

https://www.youtube.com/watch?v=hemIjEd9CYk

ベンジャミンの死後、バンドは一切の小休止状態に…メディアやファンを含め、間違いなくバンドは解散、存続できない状態だと誰もが思っていた。


しかし、独り残されたアレハンドラ(ヴォーカル)はベンジャミンの死に打ちひしがれ、一時はバンドのホームタウンであるブルックリンを離れるも、彼の遺した楽曲デモとスピリットを引き連れ、不可能と思われたアルバム制作をやってのけた。


ベンジャミンが手を加えきれなかった部分を独りで補い、これまでのSⅦBのどのアルバムにも見られなかったサウンドを確立する。

https://www.youtube.com/watch?v=dPWJ0MreHeg

オープニング曲『Ablaze』では、“あなたが私の心を奮い立たせた”と歌い、バンドに降り掛かった悲劇の数々を、まるで嵐のように切り抜けていく。

“Ablaze”とは”燃え上がる”などと訳される。その1語が持つエネルギーを正しく表現した楽曲だ!

https://www.youtube.com/watch?v=driJJujqKt0

また、早口で歌われながらも、”愛する人”へのラブレターとも取れる数多くのメッセージが歌詞からは読み取れる。

『On My Heart』では傷つく人に、「私といればあなたの愛は大丈夫よ」と優しく呼びかけるなど、ラストアルバムにふさわしい”愛”で満ち溢れている。

https://www.youtube.com/watch?v=orutQKKsvp4

そして、アルバムのラストを飾るのがこの楽曲。ジョイ・ラモーンのカバーであり、故ベンジャミンが生前最後に携わっていたトラックだ。


ベンジャミンと同じく、癌でこの世を去ったジョイ・ラモーンへのリスペクトを残しつつも、180度変わったサウンドには驚きを隠せない。

“病院のベッドに横になっている”“俺は自分の人生が欲しい”と哀しみにも捕らえられる詩を、永遠にも感じられるほど繰り返すことで、人生の尊さを聴くものすべてに訴えかけているようにも思える。

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masaki
映画好き(24歳)VOD情報をまとめながら、アカデミー賞作品と自分の好きなマイナー映画のレビューします。タリーズが憩いのサクラメント。