ヒューマンドラマ

映画「セッション(whiplash)」つまらないと言われている原因を徹底分析。タイトル込められた意味とは?

原題;Whiplash
上映時間;106分
監督;デミアン・チャゼル

あらすじ

主人公アンディ・ニーマン(マイルス・テラー)は名ドラマーバディ・リッチに憧れる音楽学生。

彼の前に一人の男が。鬼指導者テレンス・フレッチャー(JKシモンズ)です。

彼の率いるスタジオ・バンドチームに引き抜かれたニーマンですが、いざレッスンが始まるとフレッチャーは豹変し精神的なハラスメントやパワハラを容赦無く繰り出します。

しかし、志高いニーマンはこれに挫けず、取り憑かれたように練習に没頭します。

さて、どうなる・・・・?

キャスト

アンディ・ニーマン マイルズ・テラー
テレンス・フレッチャー J・K・シモンズ

他のキャスト御免。実質2人が物語の軸だから。。。

セッションがつまらないと言われる理由

ネットの世界では”過大評価”だという意見が結構多い本作。

その理由をざっと以下にまとめます。

最後だけ

車の事故シーンしか印象に残らない。

全然セッションしてない

終わった後のなんとも言えない気持ち。ハッピーエンド。。。なの?

結局フレッチャーは何がしたかったのか、私怨?それとも本当に天才的なジャズプレイヤーを生み出そうとしたかったの?

ざっくりこんなとこですね。

私の感想

ちなみに私は楽器経験はありません。

この映画、日本の宣伝では”衝撃のラスト!”みたいな触れ込みだったはず。

本編はほとんどパワハラシーンであり、それをひたすら観続けることで視聴者側が受ける鬱憤は計りしれません。実際に上記したつまらないと言われる要因も十分理解できます。

それを含めた上で、この映画が面白い理由を以下に書き出します。

その1 物語の肝心のキモ、それは

偉大なジャズミュージシャンを生み出す

ココが鬼教官フレッチャーの本心ですね。物語の後半にこういった内容に触れるシーンがあります。

天才と言われるジャズプレイヤーも影では物凄い練習をしている。だからこそドラマーとしてのニーマンの狂気的な野心を引き出すために本編では徹底的にハラスメントを行います。

弟
この部分を肯定的に見ることが出来ないと、この映画はただの退屈な映画になってしまいます。

実際に現代であそこまでのハラスメント行うと訴訟沙汰になります。あくまで物語りの大半をしめるハラスメントシーンはラストの伏線としてファンタジーだと思わないといけないかと。

その2 ラストは凄い。

上で述べたことを踏まえて、やっぱりここは観ていてスカッとします。

本編で唯一と言ってもいいほど、バンド演奏シーンです。音楽映画のはずなのにほとんど全体で演奏しているシーンがないので、かえって引き立ち強烈な印象を受けます。

ただ、私は楽器経験がないので、初見時はズゴイと思ってみましたが、楽器経験やジャズに詳しい人からはあまり肯定的な印象がないみたいです。

そもそもジャズ含め音楽はチームプレーなので、フレッチャーのハラスメントや最後の主人公ニーマンの暴走的演奏が納得いかんという人が少なからずいます。

こういった意見は「なるほど、そういう捉え方もあるのかぁ」と私は感じました。

映画レビューやってますがあくまで素人なので、映画から素直にインプレッションを受け、情報を鵜呑みにするとなんとなく私に似た感想を抱いて頂けるかと。

その3 主演2人は凄い演技だ!

参照;https://www.theatlantic.com/entertainment/archive/2014/10/the-ethics-of-whiplash/381636/

これは2人ともナイスですね。主役のマイルズ・テラーはドラムの上手い下手に関わらず、実際に3カ月ほど猛練習したそうです。そして劇中での手からの出血も本物だとどこかで伺いました。

対するJKシモンズはキャリアの中でも最高峰の演技。名脇役言われてますけど、今作のパワハラ野郎凄いですね。普段の映像見ると意外と優しそうな雰囲気してるのに、演技で180度キャラ変わっててそれが様になってるのは恐ろしい。

手は絶対に出さないんですけど、言葉による精神的なハラスメントであそこまでインパクト与えるのはさすがですね。

ところで、邦題ダサくない?

これはマイナスポイント。「セッション」なんて題をつけるので、映画みて全然演奏シーンなくて、「セッションしてなくない?」と思ってしまうのも無理はない。

映画ジャンル的には“音楽ヒューマンドラマ”みたいにみられていますが、行き過ぎたハラスメントといい主人公のドラムへの打ち込みぶり(車に轢かれて血だらけになりながら演奏会でドラムを叩こうとする)といい、若干の“サイコスリラー”感があります。

ネットでもフレッチャーがサイコパス過ぎるといったコメントが見受けられるくらいですし。

また、原題は『whiplash』ですが、これは劇中で使われているジャズの曲名であります。

ラストシーンでは有名な『キャラバン』を用いていますが、なぜ原題はこっちの曲名なのでしょう?

 

 

 

whiplashの意味

“首のむち打ち”という意味です。主人公が各楽器の中でもドラマーという位置付けなので、タイトルからむち打ちになりそうなほどの“熱狂”という二重の意味が含まれていると推測できます。

それ故に、先に上述した鬼教官のサイコパスとも取れるハラスメントも映画の中では非常に重要な要素になるのではないでしょうか。

まとめ

この映画が向いてない人。

ジャムセッションのようなものを求めている人。

男臭いスポコンみたいなのが嫌いな人。

以上、努力してその先に見える一瞬の景色を味わえるのがこの映画の一つの魅力だと思います。

私たちがドラムをプレイするわけではないですが、私たちが努力すべきは、この映画の大半を占めるパワハラシーンをひたすら耐え忍ぶこと。そして最後の超絶演奏で全ての感情を昇天させるのだ。

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masaki
病弱な新社会人が映画のレビューをします。各種ライフスタイル記事も併せてどうぞ。